ぬちぐすいのブログ

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幸あれ

2019年9月12日

静岡新聞の夕刊に週一で掲載されていたエッセイ、

「献身と保身のはざまで 夫、脳内出血で倒れる」

が今週で最終回でした。

 

50代の夫婦におきた夫の脳内出血。

夫の状態と、そのことでいろいろ感じる妻の目線で書かれているエッセイです。

なかなか興味深く読んでいたんですが、

一か月ぐらい前から私は重々しい気持ちになっていました。

 

内容が、

ご主人の症状がかなりの重症ということが回を重ねるごと明らかになって、

それに伴う奥様の忌憚ない心の内が書かれており、

表層的な美しい話ではなかったからかもしれません。

 

ご主人の病気以来、

今までの日常が日常でなくなり

新しい毎日の中で夫と向き合うことは、

イコール自分と向き合うことでもあり、

また、それまでの夫婦の関係性がつまびらかになっていくことでもあったようです。

 

最終回ではご主人の借金についても触れられており、

家族の平穏のために隠していたことでの夫への慮る気持ちと、

それを気づけなかった自分の鈍感さと滑稽さと同時に、

このことで、ふたりの思い出に不信感がまとわりつき、

それまでの日々が虚構に変わる恐怖を覚えたと書かれていました。

 

私はここで暗澹たる気持ちになってしまったんですが、

文章の終わりの方に、

「彼の人生も病も借金も、畢竟、彼のものだ。

たとえ夫婦であっても、人と人の間には乗り越えられない境界線があることを

今回思い知らされた。

(略)

私は、私の人生を生きる。」

と締めれらていて

著者の現時点での前向きな答えなんだろうと受け止めました。

 

ご主人は遷延性意識障害といわれるいわゆる植物状態で

療養型病院に入院されているようです。

ご夫妻に幸あれ、そう思わずにいられませんでした。

 

 

 

 

 




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