最近、母が新聞の夕刊を切り抜いて渡してくれます。
週に一回、同じコラムです。
「人生最期の迎え方」
石飛幸三医師によるものです。
もうすぐ80歳になろうという母ですが、
こういうことに関心があるんだなーと改めて知りました。
今回もらった切り抜きは、
「平穏死のすすめ」というタイトルがつけられていました。
特別養護老人ホームの勤務医の著者が経験した
三宅島出身の方の奥様の看取りが書かれていました。
三宅島では、
「食べないから死ぬのではない、死ぬから食べないのだ」
という島で伝わる教えがあり、
ご家族の希望で
欲しがるだけの少量の食事を食べさせて、
最後は水さえも受け付けなくなり
2週間後に眠るように息を引き取ったといいます。
この医師は、初めて目の当たりにした自然な最期だったと言っています。
「徐々に食べなくなり、最後は水分も栄養も受け付けなくなり、
眠って、眠って、苦痛なく旅立たれるのです。
食べなくなるのは、体内の余計なものを捨てて
身を軽くして天に上るためかと思いました。
殆ど水分をとらないのに、
最期までお小水が出るのです。」
この文章を読んで、私も唸ってしまいました。
東洋医学では、人は腎が虚して腎気が尽きた時に死ぬと言われています。
腎は水を司ります。
腎の力が少しずつなくなって、
水がなくなって、
人が死んでいくんだなぁ。
自然に死にたいなぁと思ったのでした。
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