鍼灸やマッサージでも医師の同意書があり保険適応疾患あれば保険治療は可能です。
実際、私のところでは筋萎縮性側索硬化症の患者さんを
20年来保険で治療させていただいています。
現在はその方おひとりです。
近年、保険取り扱いについて非常に厳しくなっています。
それは鍼灸マッサージ師による保険不正請求があったことに端を発しているのですが、
それにしても、取り締まりのやり方がえぐい(苦笑)。
私の患者さんは国民健康保険なので、
保険者である静岡市から委託されている民間業者が保険申請の精査をしています。
で、この頃やたらとホンの些細なことをつついてくるのです。
例えば、令和元年5月を、間違えて平成31年5月と書いてしまって、
申請書が郵送で送り返されてきたり。
いや、私が悪いんですよ、当然、でもさ、わかるっしょ?
令和って、わかるよね?
ただ間違えちゃったんだねーってわかるじゃん?
これ、いちいち送り返す?
郵便代使って、時間かけて。
ほかの大切な内容的なところは全部あってるよね?
これ、そっちで書き直してくれればいいんじゃない?
(以前は市役所の方だったら「書き直しておきますねー」で済むことがあったのに)
って、つい愚痴ってしまいます。
ちょっと取り乱してしまいました。失礼しました。
で、今回、もっとえぐかったのは、
私が申請した内容の真偽を確認するために、
患者さん宛に、施術内容、施術日、同意した医師名、などなど
かなり詳細に質問した紙が送られてきたこと。
記入して送り返せとな。
すごいよねー。
必死だねー。
以前、こちらのブログに書いたことがありますが、
とにかく少しの間違えも認めません!
すべて公明正大にやっていただきます!
そのために何から何まで確認させていただきます!
という様相で、やたらと事細かに記入する提出文書が増えてしまいました。
郵送するために82円切手ではおさまりきりません。92円です。
あ、来月からは94円になる?!
作業の効率化だとかペーパーレスだとか全然逆行しております。
時間も人件費もかかるだろうに。
ま、もとをただせば不正受給した人がいけないんですけどね。
最近、母が新聞の夕刊を切り抜いて渡してくれます。
週に一回、同じコラムです。
「人生最期の迎え方」
石飛幸三医師によるものです。
もうすぐ80歳になろうという母ですが、
こういうことに関心があるんだなーと改めて知りました。
今回もらった切り抜きは、
「平穏死のすすめ」というタイトルがつけられていました。
特別養護老人ホームの勤務医の著者が経験した
三宅島出身の方の奥様の看取りが書かれていました。
三宅島では、
「食べないから死ぬのではない、死ぬから食べないのだ」
という島で伝わる教えがあり、
ご家族の希望で
欲しがるだけの少量の食事を食べさせて、
最後は水さえも受け付けなくなり
2週間後に眠るように息を引き取ったといいます。
この医師は、初めて目の当たりにした自然な最期だったと言っています。
「徐々に食べなくなり、最後は水分も栄養も受け付けなくなり、
眠って、眠って、苦痛なく旅立たれるのです。
食べなくなるのは、体内の余計なものを捨てて
身を軽くして天に上るためかと思いました。
殆ど水分をとらないのに、
最期までお小水が出るのです。」
この文章を読んで、私も唸ってしまいました。
東洋医学では、人は腎が虚して腎気が尽きた時に死ぬと言われています。
腎は水を司ります。
腎の力が少しずつなくなって、
水がなくなって、
人が死んでいくんだなぁ。
自然に死にたいなぁと思ったのでした。
鍼灸学生の時、
アルバイトをしたいと赴いた鍼灸院の先生と話をしたときのこと。
ある共通の女性の話をしている時に先生は、
「肝兪ぐらいの髪の長い人ですよね?」と。
肝兪ぐらい!!!!
肝兪というツボは、胸椎9番10番の間の並びで脊柱より1寸5分横にあります。
大体背中の真ん中ぐらいの高さなんですが、
髪の長さを鍼灸師の共通語でわかりやすく説明してくれたのです。
鍼灸学生の私はその言い方にシビれてしまったことを覚えています。
なんだか、かっこいいー。通っぽーい!
先日、鍼灸師の友人と 足にできたおできの話をしていたとき、
「懸鐘と、三里と、三陰交あたり。」
と話をしていた私は、
当時の私に「かっこいいー!」と言ってもらえるのでしょうか。
ものもらいの治療のために、
手の人差し指の第二関節(二間というツボ)に点灸をしようと思っていたのですが、
その前に、とりあえず円皮鍼を貼っておいたら
すっかり治ってしまいました。
お灸は、次回のものもらいの時に試してみたいと思います!
ものもらい・・・麦粒腫ができました。
なんだかおおぼったいなあ、と思ってしばらく放っておいたんですが、
夜、鏡をみたら見事に腫れてました。
こんな時は、人差し指の第二関節に点灸をするのだ!
と思って、うれしくなるって、
鍼灸師あるあるでしょうか。
ある難病の方のブログに、
「病気になって考えてはいけないこと」
が書いてありました。
してはいけないのが
悪い原因を探すこと。
無限の悪いループにハマりますので気をつけてくださいね。
どうしたら良くなるだろうと
自分に問いかけてみてください。
すると改善に向けての
良い答えが見つかります。
病気は自分の身体が作り出しているので
病気を治す方法を自分の身体が知っています。
(アメブロ 「難病がくれた豊かさの贈り物」
しあわせカウンセラー 神谷豊さん
より抜粋させていただきました)
自分自身が病気の治し方(治り方)を知っている、
というのは、わかる気がする。
人間に備わっている恒常性機能ホメオスタシス。
もとに戻りたいんです、身体は。
そこを諦めないで。
戻れる自分の力を信じて、
そのためにすべきことをすればいい。
時に鍼灸や指圧もお役に立てると思っています。